春の足音が聞こえてきます。
3月10日からは七十二候の一つ『桃始笑』です。
そろそろ桃の花が咲くころ・・・。昔は花が咲くことを笑うと表現しました。
「桃始笑」、桃の花にぴったりなかわいらしい言葉ですね。
鮮やかな桃の花が咲くと景色は春めき、心もなぜか軽やかになってきます。
桃の節句と言われる由縁もそんなところにあるのかもしれませんね。
桃の花は梅と桜の間を這うようにして咲きだします。
梅は咲いたけど、桜にはまだ早い3月の中旬、
桃のつぼみはほころび始め、旧歴のひな祭りにあたる4月上旬頃に満開を迎えます。
桃と桜はよく似ていますが、桜は枝から房状に花がついているのに対し、
桃は枝から直接くっつくように、溢れんばかりに密集して咲くのが特徴です。
桜がはかなさをもった美しさに対して、
桃はこれから何かを生み出す力をもった美しさではないでしょうか。
事業もちょっとした隙間に新たなヒントがあり、
社員同士が力を合わせて集結し、パワーを発揮していくときっと
何かの始まりを告げてくれるかもしれません。
自社の強みが意外なところにあるかもしれません。
当たり前のことをもう一度見直し、視点を変えて考えてみることもいかがでしょう。
よろず支援拠点で新たな春のお話をともにしていきましょう。
桃は弥生時代の頃にはすでに日本に伝わっていたと言われていますが、
古来中国では、邪気を払う神聖な木として信じられてきました。
イザナギノミコトが黄泉の国のイザナミノミコトを訪ねてヨモツシコメに襲われたた時、桃の実を投げて追い払ったのも、この思想が日本へ伝わってきたためと言われています。
事業に悪影響をもたらすコロナの邪気を払う、
一緒に現状を見直し、新たな出口を見つけていきましょう。
よろず支援拠点は、桃の木の役割を果たして行きたいと思っています。
群馬県よろず支援拠点
コーディネーター 瀬古 裕美