テレワーク時代のコミュニケーション~態度ではなく、言葉で示そう~

コロナ禍でテレワークの導入が急加速し、働き方が大きく変わってきました。

令和元年度のテレワーカーの割合が15.4%だったのに対し、令和2年度は22.5%となり、過去5年で最高値を記録しました。(参照:国土交通省「令和2年度テレワーク人口実態調査」)


テレワークによるメリットは次のようなものが挙げられます。
・感染リスクの低下
・通勤時間の削減による自由時間の増加
・オフィスコストの削減
・デジタル化の推進
・作業効率向上

 

一方で以下のようなデメリットも感じた方も多かったでしょう。
・セキュリティリスクの増加
・勤怠管理の複雑化
・マネジメントや評価の難しさ

 

実は、このデメリットの原因の一つにコミュニケーション不足があります。

「部下の様子が見えない」「上司に相談したいけれど、タイミングがわからない」など、コミュニケーション不足によりテレワークのメリットであるはずの作業効率向上がむしろ低下してしまった・・・という企業もあるのではないでしょうか。

 

今まで姿が見えていたから安心して言葉で語ることを省いていませんでしたか?

今そのツケが回ってきたのかもしれません。

 

私が以前勤めていた会社では、喫煙ルームでの会話が社内根回しの方法として使われていました。

私は喫煙者ではありませんが、新人の頃、パックジュースを一本買って喫煙ルームに乗り込んだものです。

また、飲みニュケーション文化が根強く、お酒の力を借りて初めて腹を割って話すような人たちもいました。

上司の醸し出す雰囲気で「今は機嫌が悪そうだから」と相談に行くのを諦めるという「空気を読む」文化もありました。

そんな文化では何度も飲み会に参加することや、喫煙ルームに乗り込むという「態度」が評価されていたのです。

 

しかし、テレワークでは、喫煙ルームもなければ飲みニュケーションの場もありません。


言わなくてもわかる、態度で示す、といった「感覚」での仕事はテレワークでは通用しません。

気持ちをしっかりと言葉で示す必要があります。

 

毎回誰かが当たり前のようにやってくれている、本当は当たり前ではない行動があります。

議事録作成を率先してやってくれる、いつもチャットで一言声をかけてくれる、などです。

そういう方には「ありがとう」とメールやチャットで感謝を伝えてみてください。

恥ずかしがらずに伝えると、自然と相手からも感謝されるようになり、お互いのことを尊敬し合う文化ができあがります。

 

また、テレワーク下では、わからないことがあっても隣には誰もおらず、孤独になりがちです。

そんな時、上司が部下に対し、「今ならチャットで相談乗れるよ」など、一声かけておき、気にかけているということを言葉で示すことにより、お互いに声をかけやすくなり、業務効率が向上します。

 

ぜひ「言葉にして表す」ことを意識して行動してみてください。

一人一人の一言で社内のコミュニケーションが変わります。

 

群馬県よろず支援拠点
コーディネーター 片貝 舞